- ずっと君を探していた
- 概要 どんなバックパックなのか??
- 作りがしっかりしています
- 収納が凄い
- 実使用レビュー
- まとめ
- 山と道mini2と比較して・・・
- 最後に・こんな人にオススメ
- 2024/8/24追記
ずっと君を探していた
OMMの装備検討で、以前、山と道のmini2を購入したけど私には合わなかった、という話は以前書きました。
上の記事でも書いていますが、他に検討していたうちの一つつがカリマーcleave30。
お店で試着して「コレや・・ワテが探していたのはコレや」と思ったのですが、「うーん、定価かー・・。」と思い購入に踏み切れませんでした。
しかし!最近見てると、よほど売れているのか白と茶色が欠品のお店が多い。
アマゾンでも欠品している事がほとんど。
このままだと買えなくなってしまうかも・・・どうしよう買うか・・!?
と悩んでいたら、なんとアマゾンでブラックが安くなっているじゃないですか!!
という事で気が付いたら購入していました。
先に言っておきますけど、このレビュー、恐らくめちゃくちゃ長くなります。
だって、めちゃくちゃ良いからです!!
もしこのバックパックがこのまま埋もれてしまうとしたらもったいない。
恐らくカリマーの開発者の人も「絶対に勝てる」と思って世に出したと思います。
コレ、トレランのテント泊に最高です。
では長々とレビューしますので暇な人は最後まで読んで下さい。
概要 どんなバックパックなのか??
メイン生地 100D X-GRID リップストップ
背面長47cm
価格:¥27,500(税込)
容量:30L
サイズ:H52×W25×D24cm
重量:900g
クリーブは30lと20lがあります。それぞれサイズはSとM。
どちらも素材的にはウルトラライト寄りのバックパックではありますが、作りは山岳用小型バックパックと近い感じです。
シックスムーンデザインズのミニマリストとかスイフトと似たようなポジションです。
重量も900gと、多くのULザックほどには軽くはありません。
それなのになぜ気になったか?というと、まずフロント収納の多さとコンプレッションコードの多さ。
それに、実際に試着した時の背面のフィット感と通気性の良さに惹かれました。
更にはやはり価格のお手頃感と、メーカーがカリマーという安心感。
本国のカリマーは今はミリタリーを中心にランニング・トレーニング・ハイキングといった総合スポーツ衣料ブランドに変化しており、あまり山向けの尖った商品はありません。
先進的な登山向けの商品の多く・・恐らくこの商品も見たところ日本企画なんだと思います。
以前紹介したウルトラライトなダウンジャケットもそうなんじゃないのかな??
しかし、そこはやっぱりカリマー、かなり作りはしっかりしているんですよね。
作りがしっかりしています
多くのUL系ザックと違い、作りがめちゃくちゃしっかりしています。
背面パッドはほどほどの剛性があり、通気性も考えたもの。
更に取り外しできる内側のクッションパッドはプラスチックプレートで補強されています。
これは恐らく各部のストラップを引っ張った時に重心を背中に寄せる為にある程度の剛性が欲しかったんだと思います。
ちなみに、これは山と道mini2なんかに入っているミニマリストパッド(製品版より少し小さいもの)がそのまま入ります。
逆に、mini2にこっちのパッドはギリギリ入りません。
コンプレッションの調整ストラップはかなり多く、重量級山岳バックパック並みです。
ショルダーハーネスも分厚く、頑丈かつクッション性も高いです。
そしてフロントポケットに物を入れてもかなり安定していますし、硬いものを入れても痛い、なんてこともありません。
更に後付けのカメラポーチなんかを付けても安定感が高いです。
収納が凄い
全般的に、収納が使う人のことを本当によく考えられている。
各部、色々なUL系バックパックを参考にした上で、技術力と経験でそれを上回って出してきている・・という感じです。
それではその各部の紹介。
メイン収納
メインコンパートメントはロールトップで開きますが、口元はジッパーで閉じられるので安心です。
ただ、口元が硬い芯があるので、ロールするだけで充分。これは別に必要がなかったかな、と思います。
ロールしたあとの止め具はサイドに止めます。
支点の位置が良いので、こうするとかなり剛性が上がり、かつ背中側に重心もよります。
また、プラパーツは左右逆になっているので、スタッフサック式にもできます。
そしてそして便利なのが、このガバッと開く止水ファスナー。
ここから届く位置に取り出しの多い物を入れておけば、ロールトップの欠点である開閉の面倒くささを解消してくれます。
フロントメッシュポケット
この余裕度、というかストレッチ具合も、広さもいい感じ。
ただ、真ん中で止水ファスナーで分断されていますので、私のやりたいテントやシュラフをここに入れて干しながら歩くというのはギリギリ。
私がOMMで使用予定のシュラフならまあ可能です。
また、あまり頑丈ではなさそうなので、そこだけ注意。
両サイドメッシュポケット
両サイドのポケットはかなりこだわった作り。
500mlペットボトルが2本入るサイズなのですが、調整なしでボトルが1本だろうが2本だろうが、なかなか飛び出ない作りです。
しかも左手で左、右手で右のポケットからボトルが取り出せます!
多くのバックパックで結局片方の肩を外さないと取り出せなかったりするし前かがみになるだけで中のボトルが飛び出てきたりしますよね?
そういう煩わしさが解消されています!
これ、多分開発者の人、かなり考えて作ったんだと思います。実際に相当歩く&走る人じゃないとここまで細かい調整が出来ないと思います。
もちろん、走っても大丈夫。
フロントボトルホルダー
フロントのメインボトルホルダーも秀逸。
750ml程度のボトルまでなら安定して取り付けられます。
カリマー公式サイトより
だけでなく、サイドにジッパーがあるので、口元を締めておけば、ジッパー式ポケットとして使用できます。
ストレッチ性はかなーーーり強いので安心。
ダブルメッシュポケット
左胸にはダブルのメッシュポケット。
殆どのスマホを安心して入れられる奥・上のポケットと、小型のジェルが3本くらいは入る下段手前のポケット。
ボトムポケット
ボトムにもポケットがあります。
ここにはザックカバーを入れる想定なんでしょうが手のひらがちょうど入るくらいのスペースがあるので、グランドシートを入れておけば休憩時にさっと出して腰を下ろせて良いかも。
ウェストベルトポケット
左右のウェストベルトは500ml缶がしっかりと入る大きさ。
そして強度があるのでこんな重たいものを入れてもまったく心配ありません。
と、収納はすべてよく考えられています。
ここまで一つ一つがちゃんと使える、というバックパックも初めてです。
それはつまり自分の想定してる使い方、「トレランでのテント泊」にピッタリハマってるからなんでしょうが、ここまでのところ、ほぼ理想的な作りです。
ただ、やはり実際に使ってみないと。
実使用レビュー
揺れない・・・!
この2週間ほど、1泊想定の荷物に2L+500mlのペットボトルを収納して7kgくらいの重さを背負って何度も道や山を走りました。
ええと、揺れない。
全然揺れない。
分かってたんです。背面に硬めのマットが有って。
各部締め付けられて。
上はロードリフターでショルダーに。
下はストラップでウェストベルトへ。
しっかり固定されてたら、揺れないだろうと。
はい揺れません。
肩をフリフリしても、下りをガンガン走っても揺れません。
もうね。構造からして絶対に揺らさないという決意を感じますもんね。
もちろん、走っても揺れないと話題に上るバックパックは他にも沢山あります。
しかし、それらは容量が小さいか、重いかのどちらかなんですよね。
私がOMMで使っていたグリベルのバックパックもそうです。
900gの重さでこの揺れなさは凄いです。
機能性めちゃくちゃ高い
まず、やっぱりボトルが満タンでも全然揺れないフロントポケットが使いやすい。
腰のポケットもスマホや補給食、小さいボトルなんかも入れられます。
トレッキングポールを簡単にフロントに着けられるのも良い。
カリマー公式より引用
背面メッシュはもうちょっとストレッチするものでも良かったかもしれない。
あとはサイドポケットはボトルの出し入れがしやすいのに落ちにくい!!まあこれは最近のメーカーのバックパックでは当然かもしれませんが。
対応する容量の幅が広い
収納力も恐らく実質40Lくらいになると思います。
日帰りなどの容量が少ない時(~4kg)
1泊程度のトレラン山行(~7kg)
食料のかわりにナッツ1kgを入れて走ってました。
バックメッシュポケットやアンダーストラップなんかの収納をフル活用すれば、水は補給しつつの1週間程度の山行も可能だと思います。
ちなみにコーラを実際に持っていくわけではありません。
まとめ
良い点
- 全然揺れない!
- 容量の調整が多彩
- 便利収納がめちゃくちゃ多い
- UL系にしてはかなり丈夫
- 想像よりずっとカッコいい
- 価格が安い
走れる系のバックパックのウェストベルトはほとんどが荷重をかける構造にはなっていませんが、これは腰で背負えるように丈夫に出来ています。
ですから、荷物が重くなったら腰荷重の普通のバックパックとして使う事も出来ます。
もちろん、その場合は剛性が低いので、普通のバックパックには敵いません。
10kg以上の荷物を持つなら、このクリーブ30はあまり力を発揮できないと思います。
悪い点
- UL系としては重い
- ショルダーハーネスが首に干渉しやすい
- メッシュパネルのバックパックよりは蒸れる
- 見た目
バックパック自体の重さが900g。
おそらくULザックに慣れている方からしたら、ちょっと気になる重さだと思います。
あとはショルダーハーネスが首に擦れやすいのが気になりました。
厚みが有って狭いショルダーだとなりやすいんですよね。歩きならなんてことないんですが。
これは対策が必要です。
また、背面パネルも凹凸が有って通気性は悪くは無いんですが、今の登山用バックパックで主流のメッシュパネルのベンチレーション付きの物ほどではありません。
見た目に関してはダサい、というわけではなく、ウェストベルトが取り外し出来ないので、町では使えないかな・・という点が少しマイナスです。
あと、重心が下よりなので、腰荷重にしない場合、腹筋が弱い人は疲れるかもしれません。
山と道mini2と比較して・・・
以前紹介した、山と道mini2との比較。
大きさや容量はほぼ一緒。
ただ、クリーブ30の方が揺れない、収納便利・多い、使い勝手良い、安い。
重量こそMini2の方が軽いですが、実際に背負うと、背面のフィット感をウェストベルトでその差は感じません。
走るバックパックとしては何もかもがクリーブ30の方が上です。
というか私にとってはこれ、史上最高のバックパックです。
もちろん、OMMもこれでいきます。
おそらく、もっと高額なガレージブランドのバックを探したりオーダーすればクリーブ30より良い物はあると思います。
ただ、お値段が。この価格では収まらないと思う。
あと、ここまでしっかり作り込んでいるのか、というとそれは難しいと思う。
・・・じゃあMini2はもう要らないよね?売っちゃう?と言われると・・・売れない。
だってめっちゃカッコいいもん。
なんか嫌な事あっても「まあいいか家に帰ればMini2があるし」と思えるし。
買ってしばらくたつのにまだこんなにカッコいいと思えるバックパック他にないですもん。
こんなに所有欲を満たしてくれるバックパックは存在しません!!
それに走らないならMini2でまったく問題ないんですよ。
特に子供とハイキング程度ならあのざっくり使えるのは超快適です。
最後に・こんな人にオススメ
クリーブ30は
- 走ってテント泊したい
- クローズドセルマットを中に入れたい
- フロントにたくさんポケットが欲しい
- 丈夫で安いものが良い
という人には完全にオススメです。
ちなみに、今(2023年5月17日)はアマゾンで白・茶が欠品ですが、黒が見切り価格で過去最安値なので、買うなら今がチャンスかもしれません。
というか日本企画品なので、逃せばもう買えないかも??
2024/8/24追記
あれから一年、クリーブ30は山でよく見る、人気バックパックの一つとなりました。
この記事を読んだ方にも数多く購入して頂きました。
ありがとうございます!!
私も一年使ってみて思ったのは、やはり胸・腰の収納の豊富さと使いやすさは特筆すべきだと思いました。
殆どのULザックは前部の収納は皆無なので、後付けする必要があります。
後付けしたとしてもここまでの使い勝手は当然不可能です。
ガバっと開ける背面ジッパーも本当に使いやすい。
また、重量が多くなっても揺れにくい、というのもトップクラスだと思います。
ウェストベルトも肩のクッションもしっかりしているので、7キロ以上積んだあたりから山と道mini2の様な400g級のバックパックよりもむしろ軽く感じます。
特に、肩だけで重い荷物を背負い慣れていない人は、これくらいのバランスの取れたULバックパックが良いのではないでしょうか。
最後に、見慣れてくれば見慣れてくるほどカッコいいんですよね・・・。
という事で、30L級(とはいえメッシュ含めると40L近く入ります)バックパックの中ではいまだにナンバーワンです。
売れているだけあります、本当にオススメです!