OMM装備の反省と考察・ダウンジャケット
今日もOMM装備考シリーズです。
2022OMMでは上半身用保温具が必携品となっています。
多くの方がダウンか化繊のインサレーションウェアを持っていったと思いますが、私もダウンジャケットを使いました。
これが10年以上前のものと、まあまあ古いです。
ダウンなので品質の劣化はほとんどありません(ダウンのロフトの保持期間は50年とも言われています)が、FP650で撥水機能も無く、重量も320g。
当時は高機能品でしたが、今ではユニクロ並みの製品です。
それでも特に困ったことは無かったのですが、せっかくなのでこれもアップデートしよう、という事で市場調査しました。
私のダウンジャケットの選び方
今回選定にあたっての私が考えていたダウンジャケットの選び方をまずあげます。
今後の私の登山スタイルになるウルトラライトハイクとかファストパッキングでのダウンジャケットとほぼ一緒になるとも思います。
FP(フィルパワー)
ダウン自体の性能ですが、当然同じ重量ならFPの高い方が暖かい。
逆に同じ暖かさならFPの高い方が軽い。
今現在、軽量ダウンウェアとしては最低限800FP、最上級で1000FPのダウンが使われています。
FPが高いダウンは抜けも少なく、潰された嵩も戻りやすく、シェルの隅々まで入り込み易く、軽い。基本的にメリットしかないので、今回は1000FPのダウンウェアに絞って選んでいきます。
ダウンの加工
今回は産地がどうのこうのは拘りませんが、やはり撥水の有無は気になるところ。
撥水加工をしたダウンは濡れても潰れにくく、逆に未加工のダウンは濡れると重量相当の嵩まで戻ってしまいやすいです。
実際はダウンがもっている元々のワックス成分も有る為、簡単に潰れるわけでは無いのですが、それでも撥水加工の方が安心。
なによりも結露や吸湿での緩やかなロフトの減少が無くなるので、撥水ダウンかどうかは重要です。
ちなみに現在は加工技術の進歩で、撥水した方がダウンの復元力が増し、FPも向上するようです。
ボディ素材
一般的な登山用ダウンウェアのダウンを包む表裏の素材は15~30Dのポリエステルです。
軽量を目指したダウンの表地が10D以下。
最近は7D、凄い物で5Dまで出てきています。
細い糸は当然弱いので、高強度繊維を採用するのですが、当然高強度で細い糸、なんてのは高額になります。
しかしやはり、1000FPのダウンのウェアであれば、ほとんどがそういった高級素材で包んで作られてきます。
ディティール
フード、裾やフードのドローコード、ハンドウォーマー、ポケットの数、パッカブルになるかどうか、など。
各メーカー軽量化を目指しますが、使いづらい物になっても仕方ありません。
私は今回、
- フードは有っても無くても(あった方が尚よい)
- 裾のドローコードは欲しい
- ハンドウォーマーも出来れば
- パッカブルも欲しい
フードはバラクラバで代用出来るし、案外邪魔なんですよね、インナーダウンのフード。
パッカブルにしたいのは、やはり収納袋自体の重さが気になるからです。
もちろん、それも含めた重量が軽ければどうでも良い。
そう、大事なのは重量。
重量
一般的に350g以下だと軽量なダウンウェアと言われていましたが、最近はライトウェイトダウンジャケットでは300g以下がほとんどです。
ウルトラライトを名乗れるのは、登山においては220以下か。
出来れば200程度の物を探したいですが、付加機能さえ満足ならそれ以上でも全く構いません。
という事で候補。
購入するダウンジャケットの候補
モンベルプラズマ1000
重量:130g(収納袋6g)
FP:1000FP
ダウンの撥水仕様:無し
ボディ生地:7Dナイロンリップストップ(撥水処理済)
フード:無し
パッカブル:無し(スタッフバッグは有り)
腰部ドローコード:無し
実勢価格:27,940円(=定価)
モンベルが誇る最軽量ダウンジャケット、プラズマ1000です。
その重さ、驚異の130g。
ダウン封入量は、モンベルアメリカのサイトから予測するに、40g程度だと思います。
7Dのボディに撥水機能を持たせ、ある程度の耐水性を担保しています。
どうでもいいけど「担保する」って担保の使い方、嫌いなんですよね。
ホントにどうでもいいですけど。
その他の機能も徹底的に切り捨てているからこその130gですが、問題はシルエット。
寸胴な腰回りはまあいつものモンベルなのですが、ドローコードが無いので、絞れません。
その上、丈も短めなので、腰が細い(エッヘン)私だとどうしても腰がスースーに風が入ってきます。
試着した際、店舗であっても、通気が気になりました。
130gは捨てがたいですが、体形がマッチしないとなかなか使いづらい商品です。
また、主にダウンジャケットを使うのはテント場になると思うので、座ったら間違いなく腰が寒い。
しかしこの軽さは捨てがたい(しつこい)。
マウンテンハードウェア ゴーストウィスパラーULフーディー
[rakuten:geak:10094074:detail]
重量:189g
FP:1000FP
ダウンの撥水仕様:有り(Qシールド)
ボディ生地:5D及び7Dナイロンリップストップ
フード:有り
パッカブル:無し(ハンドポケットに反転収納は可能)
腰部ドローコード:無し
実勢価格:52,800円(=定価)
同じ様な名前(ゴーストウィスパラー2とかそういう名前)で850FPの物も出回って販売されているので注意。
海外サイトで格安で販売されているのはこちらの物。
そっちは10D✕10Dの表裏地で250g以上、というワンランクもツーランクも落ちる物なので注意。
メルカリとかで混同して売ってるアンポンタンも多いので気をつけてください。
ボディは7Dと5Dを使い分けていて、摩擦にも強いと謡っています。
また、ダウンの撥水はQシールドという耐久撥水加工がされていますので安心。
フード付きで189gは驚異的な軽さです。
見た目もカッコよく、正直ほぼ決定かな、と思うんですが。
ネックは価格の高さ・・。悩みます。
[rakuten:hikyrm:10095470:detail]
カリマー ウルトラフェザージャケット
重量:210g
FP:1000FP
ダウンの撥水仕様:無し
ボディ生地:pertex® quantum air (超撥水防風生地)
フード:無し
パッカブル:有り
腰部ドローコード:有り
実勢価格:39,800円(=定価)
途轍もなく高スペックなのにまったく話題になっていないのが、このジャケットです。
透湿性もとても高い、pertex® quantum airメンブレンで撥水防風しているので、水への強さは段違いです。
ダウン封入量も50g!とモンベルのプラズマ1000よりも更に保温性も高い。
それでいて重量210g。
数字以上にメンブレンで防風されたダウンは風に強く、暖かいはず。
しかし価格が約40000円と、高・・くない!!
なんと、今ならアマゾンでセールで25,000円台~と、サイズと色によってはとても安くなっています。
今これを追記しているのですが、実は私はセールになる前に別の物を購入してしまったので、トホホな気持ちでいっぱいです・・。
しかも背中側の丈が長くなっていたり、アシンメトリーに配置されたフロントジッパーが便利だったり、大き目の内ポケ有ったり、パッカブルが余裕のある大きさになる為に入れやすかったり、めちゃくちゃ良いです。
サイズが合う、安い物がある人が絶対にオススメです。
マーモット 1000イーズダウン
[rakuten:outdoorstyle-belmo:10119932:detail]
重量:250g
FP:1000FP
ダウンの撥水仕様:有り
ボディ生地:15D耐久撥水
フード:無し
パッカブル:有り
腰部ドローコード:有り
実勢価格:約30,000円
ちょっと重量が重めですが、悩んだのがコレ。
何故なら、ボディにも撥水生地、ダウンも撥水。しかもボディは高強度な15Dリップストップナイロン採用。
それでいて250gの重量に抑えていますから、登山に限らず、間違いなく一番使い道の幅が広いです。
普段でも着られる量デザインですし。
お値段も手ごろ。
[rakuten:outdoorstyle-belmo:10119932:detail]
[rakuten:lbreath:31339752:detail]
悩みます。
悩んだけど私が購入したのは・・・!
カリマー・コンコルディアジャケットレビュー
スペック
重量:190g
FP:1000FP
ダウンの撥水仕様:無し
ボディ生地:7Dリップストップナイロン
フード:無し
パッカブル:有り
腰部ドローコード:有り
実勢価格:約20000円
ええと、そうです。
上に上げたものたちとは違うんです・・。
先ほど紹介したカリマーのウルトラフェザージャケットの前モデルで、より軽量だけど撥水全くなし、というモデルです。
安くなっていたので買ってしまいました・・・。ウルトラフェザージャケットがセールじゃなければそっちを買ったのに。
こいつをNIKWAXのダウン用撥水加工剤で漬けてから着ようと思っていました。
まあ仕方ない。
で、ディティールはウルトラフェザージャケットと一緒だそうです。
コンコルディアジャケットのディティール
シルエットその他作りはウルトラフェザーライトジャケットと同じみたいです。
アシンメトリーな作りが意外にもカッコいい。
というか持ってみた瞬間、軽すぎて心配になる。
それなのにモコモコしてる。不思議。
ダブルジップも使いやすい。
まあ実用的にはほとんど使うことは無いんですが・・。
ジッパーの他にボタンも2箇所付いていて、細かな体温調節も出きそう。
また、この胸ポケットに入れるパッカブル仕様となっているのですが、この胸ポケット
外側にダウンが配置されているため、スマホを入れておけば寒くても体温で保温され、バッテリーのもちも良くなるので安心。
袖口はゴムです。
まあこれで充分です。
少し余裕のある袖丈で、しっかりとスポーツ的な動きにも使えます。
ポケットはハンドウォーマー二人、胸ポケット、内ポケット2つ。
内ポケットは左右少しづつ大きさが違います。
小さい方はバフや薄いバラクラバ、大きな方はインナーグローブに良さそうです。
このジャケットは後ろが少し長めになっていて、お尻にすっぽり被るような丈なので、座っても腰が温められる様になっています。
しかしドローコードは引っ張るとその後ろ側の裾が引っ張られて収納される。
よく考えられています。
パッカブルにしてもかなり余裕があるので、とても入れやすい。
おや?
重量実測で187g!
ダウン封入量50gで、様々な小技が使われていて、これだけ軽ければ超満足です!
今まで使っていたダウンジャケットよりも133g
も軽くて、暖かい。
しかも色々と使い勝手も良い!
しかし着てみないことには、ね。
コンコルディアジャケットのサイズ感
私は身長175cm胸囲93cmウェスト73cmヒップ91cmです。
今回はMサイズを着用。
うむ、ぴったし。
袖丈、着丈はちょうど良い。ウェスト周りは少しダボ付きますが、ドローコードが有るので無問題。
こうやって後ろが長くなっています。
コレが本当によい!
普段着用であれば、下に着込むならLでも良いくらい。
逆に、トレラン用のレインウェアの下に着ることを考えたら、Sでも良かったです。
しかもコレ・・・
なんと
生地は撥水します!
なんでまぁまぁ安心して使える。これは嬉しいポイント。
コンコルディアジャケットのレビューまとめ
良い点
- 軽い!(実測187g)
- 暖かい!(1000FPダウンが50g入り)
- 使いやすい!(特に後ろが長い裾)
- パッカブルにしやすい!
- めっちゃコンプレッション効く!
悪い点
- ボディもダウンも撥水加工されてない
- サムホール欲しい
今回の買い物は当たりでした。
前年モデルで品切れ多発なのでほしい方は早めにどぞ!
[rakuten:axas-co:10096319:detail]
[rakuten:brownfloor:10010341:detail]
しかし、間違いなくボディが防風撥水メンブレンの後継品、ウルトラフェザージャケットの方がオススメです。
こちらは現行品なのでまだ買えます!
人気は無いけど実用性なら多分ピカ一!しかも今ならアマゾンで安い!
なんと25,000円からになっています!(2023.1.5現在)
買わない理由はありませんよ!