カモシカロングトレイル

トレイルランニング・登山・ULハイク・マラソン。書き捨て御免。※本ブログはプロモーションが含まれています。

2024年現在攻守最強エアマット?ニーモ テンサートレイルレビュー

ちょっと待ってめちゃくちゃ評判の良いマットがある

 

 

いつもいつも食いつくのが遅い私ですが、今回も例にもれず、決心付くのが遅かった・・・。

 

売り切れ続出なんです、2024年に発売された、ニーモのテンサーの改良版のオールシーズンの方が。

そもそもニーモのテンサーはカサカサ音が少ない上にエアマット特有の底付き感も少なく、特にサイドスリーパーには人気でしたが、今回のリニューアルでは性能を底上げし、R値が上がっている(断熱性が上がっている)のに軽くなった、という事で、大人気となっています。

 

ただ、今後は行っても春から秋のアルプス、という私としてはオールシーズンの暖かさ(R値5.4)は必要なくて、トレイル(R値2.8)で十分すぎるだろう、という事で、これまた人気の高い、テンサートレイルを購入しました。

 

NEMO テンサートレイル レギュラーマミーのスペック・概要

本体重量 369g
51㎝
長さ 183㎝
厚さ 9㎝
収納サイズ 25.5×φ9.5㎝
R値 2.8
素材 トップ:20D 100%リサイクルナイロン(bluesign®認証)
ボトム:40D ナイロン(bluesign®認証)
付属品 専用スタッフサック、コンプレッションストラップ、パッドポンプ、リペアキット

 

 

 



 

 

 

何故に世界最軽量、レギュラーサイズで250gのサーマレストのネオエアーウーバーライト買わなかったのにテンサートレイルは購入したのか、と言いますと、

  • 寝心地が良い
  • カサカサ音が無い
  • R値が高い
  • 丈夫

という評判に期待して、のことです。

スペックで見ても、ウーバーライトが15Dと、薄い不安な生地であるのに対し、下部40D上部20Dと比較的安心できるレベルの生地になっています。

断熱性に関しても、最も一般的なトレッキング用のマットであるZライトのR値2.2よりも高いので、これも3シーズン用としては私には充分だと判断しました。

 

ちなみにこのブログの趣旨とは外れるので紹介しませんが、テンサートレイルにはレギュラーマミー以外にもレギュラーワイド、レギュラー、ロング ワイドがあります。

まあ寝相の悪い私は本当は寝返り売ってもズレにくい、ワイドの方がいいんですが・・・。

ニーモ テンサートレイル レギュラーマミーのレビュー

 

 

開封。

はいカッコいい。

相変わらず、NEMOの製品は値段が安いのに質感が良くデザインもカッコいいです。

つまりカッコいいです(二度目)。

いや、カッコいいです(三度目)。

 

コンプレッションストラップも付いてきますが、スタッフサックを使うのなら必要なし。

 

本体、スタッフサック、ポンプサック、リペアキット全て合わせるとこの重量です。

本気で軽量化するなら本体369gのみでいけそうです。

ポンプサックはなくとも、直接口で空気を入れれば問題なし。

 

スタッフサックも、シュラフのスタッフサックなどと一緒に入れてしまえば問題はありませんし。

 

ちなみにリペアキットはスタッフサックに専用に入れる場所があります。

これも気が利いています。

 

そしてポンプサック。

こいつまでカッコいいです。

ただの黄色なのになんでなのか?普通この色だとダサくなるだろうに。

 

で、ポンプサックで空気を入れていくわけですが、テンサーはバルブが凄く優秀で、

一つ目を取ると逆止弁のみ残ったバルブになるので、この形にして空気を入れていきます。

特別気を遣わなくても空気が抜けないので、入れれば入れただけ空気が入ります。

 

ちなみに抜くときはもう一つバルブをめくるだけ。

 

で、このマットとポンプサックのバルブをブチューっとして空気をいれていくわけですが。

 

この吸入口が大きいので、軽くふーっと息を吹きかけるとすぐにポンプサックに空気が入ります。

あとはちょいと丸めて軽く押せばぐいぐい空気は入っていく。

このあたりの入れやすさはNEMOは評判通りナンバーワンだと思います。
全然力も要らないし気も使わない。

 

この作業を4回と、トドメに一回ちょこっとパンパンになるように入れるだけで完成です。

まあ見た目はなんの変哲もないエアマットですね。

 

上部の身体に触れる生地。

滑りにくく、肌離れも良くなるような仕上げがされています。

下部は40Dなのでかなりしっかりした生地。

この軽さのマットの生地だとは思えません。

メーカーによると滑りにくい・・はずですがはて。

 

細引きを掛けられるホールが頭側にありますから、例えばテント無しのタープ泊で使う際は細引きを掛けてペグダウンしておくと安心です。

 

とりあえず空気がしっかり入った状態であれば、手を付いてもそこに当たりません。

これはエアマットでは初めて。凄い!!

肘枕で寝転がれる軽量マットはこのマットだけではないでしょうか?

寝心地も上々。

やはり、しっかりとした硬さがあるので、エアマット特有のフワフワ感、沈み込みすぎがありません。

また、R値2.8とありますが、蒸着フィルムで輻射熱が返ってくる分、それ以上に暖かく感じます。

 

実使用レビュー

早速、南アルプスで試用してきました。

というか即実践投入、という事ですね。

以前紹介したコミコミパッキングウェイト436の全天候型のスリーピングシステムと、エンライトのキルトと一緒に運用。

 

 

 

ところがこれが大失敗。

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当たり前ですが厚みがあるので、狭いシュラフカバー内が更に狭くなり。

超狭いソロシェルター内が更に狭くなり。

ほぼ身動き不可能なシステムとなりました・・。

そこでシュラフカバーの下、外側にテンサートレイルを引くことにして、なんとか寝られる体制に。

 

本当に狭くて狭くて、8時間しか寝られませんでした(テヘ)。

 

実際に使用してみて驚いたのは、全然音がしない。

エアマット特有のきしみ音も、蒸着フィルムでR値ブーストしているエアマット最大のデメリットであるシャカシャカ音も、まったくしません。

どうして?

 

そしてやはり、寝返りのしやすさとサイドスリープの快適さがすごい。

当然朝になるとマットの中の空気も冷えるので、ちょっと萎みはするんですが、それでもまったく快適にサイドスリープで寝ることが出来るレベルを維持していました。

あ、よくエアマットは段々空気が抜ける、という人がいますが、ほとんどのエアマットは空気が抜けるよりも気温による体積変化とマット内部の結露による内部気圧減少の方が多い気がします。

知らんけど。

 

とにかく18時にパンパンにしてから朝3時まで快適な状態を維持してくれました。

主観ですけど、エアマットの中では断トツで寝心地が良い気がしますね。

底付き感、フワフワ感が嫌でインフレーターマットにしていた人も、これなら納得できるはず。

 

ただ、これはこのマットだけではなく、アルミ蒸着シートを内部に挟んでいるマット共通の問題なんですが、暑い時は輻射熱で更に暑くなるんですよね。

ただのエアマットやクローズドセルマットなどはただ地面と断熱するだけなので暑い時もむしろ涼しいのですが、アルミ蒸着で輻射熱を返してくる構造のマットは全て体温を反射してくるので、ポカポカ感を感じます。

まあ高山で使う限りは大した問題ではないですが、日が暮れるまでは暑いと思うかもしれませし、寝ている間に暑苦しくなったときにさらに暑苦しさがブーストはされます。

 

さて、話が逸れかけました。

 

畳むのもバルブを全開放すれば空気は簡単に抜けるので、折っていくだけ。

なので、手間は少ないです。

ただ、私の狭いソロシェルターちゃんの中ではまあまあ難しい作業です・・・。

 

まとめ

良い点

  • 369gの軽さでR値2.8は最強!
  • 唯一無二の寝心地
  • エアーも4ポンプでほぼパンパン
  • 生地も下面40Dと安心の強度
  • 値段が競合品の中では安い!
  • 滑りにくい(最近の物としては一般的)

悪い点

  • 輻射熱を返してくるのは好き嫌いが分かれる
  • 入手性が悪い(売り切れが多い)

この軽さだと競合する商品はシートゥーサミットのイーサライトXTとエクスペドのウルトラ3Rですが、重量、R値、丈夫さでのスペック勝負でも総合的に圧倒しているだけでなく、フワフワ感、底付き、カサカサキュッキュ音、というエアマットのデメリットをクリアしていることから、比較するまでもなく一択な気がします。

 

ただ、問題はクローズドセルと比較してどうか?という点なんですが・・・。

個人的にはソロ山行だとクソ狭スリーピングシステムで寝るのでクローズドセル一択ですね・・・。

 

息子と行く時やバディと一つのテントで寝るOMMみたいな場合、つまり普通のテントで寝る場合は、重宝しそうです。