OSJ ONTAKE100用のトレランポールの検討・・
読者の皆様はご存じの通り(初見の方は知ったことじゃないと思いますが)、オンタケ100用のトレランポールは3Fulgearのカーボンポールを持っていくつもりでした。
ただ、この1か月ポールウォークを繰り返していて思う事。
伸ばしたり畳んだりがめっちゃめんどくさい。
3fのポール、セット時に接合部をちゃんとハメて、ショックコードを引っ張って、先を止めて・・・というのが、面倒くさい。
一度ならもちろん全然問題ないんですが、何度もやるとなるとかなり面倒くさい。
そして暗い中でやると、結構な時間が取られます。
もちろん、収納にも時間がかかる。
あと、持ち手、グリップの部分。
うむ。持ちにくい。その上、そこそこ滑るのが気になる。
ずっとそういうのが引っ掛かっていて。
というかぶっちゃけもっと気分のアガるものを持っていきたいんですよね(テヘ)。
見た目もカッコよくて、高級ギア感のあるものを持っていきたい。
しかし、トレラン用の軽量ポールって見た目があまり好きなものが無いんです。
いえ、あるんですけどね、例えばブラックダイヤモンドのディスタンスカーボンZ。
2022年に新しくなってめっちゃ軽量になったんですが、カッコいいし軽いしブラックダイヤモンドだし使いやすそうだし評判良いし。
ただ、みんな持ってるんです。
シナノのトレランポールの一番人気だった13.6がずっと売り切れていて、もうブラックダイヤモンドの一人勝ちみたいになっているんですよね。
それに、かっこよい、と言いましたが、トレランはなんでもブルーを使っている人が多く、ブルーには飽き飽きしてきました。
かといってlekiの派手な色も好きじゃない。
という中で、ずっと気になっていた物・・・・。
これ。
ちなみに、EVADICTは世界最大のスポーツショップチェーン、デカトロンのトレランブランドです。
軽い・カッコいい・使い勝手もよさそう。
ということで、去年からずっと気になっていました。
しかし、価格の17900円は決して安いものではありません。
2022年当時は、他の競合するウルトラライトなトレッキングポールと比較しても、セール時ならほぼ互角の価格。
EVADICTのトレランポールをレビューしている記事も全然なく、そこも不安で、購入するのは見合わせていました。
しかし、その後、ブラックダイヤモンドやlekiなど、競合が軒並み値上げ。
今ではペア300gアンダーの折り畳み式カーボントレッキングポールでは、EVADICTのカーボントレランポールがほぼ常に最安値。
で、youtubeや海外ブログを調べていたらヨーロッパの人にはEVADICTのポール、めちゃくちゃ評判良いみたいなんですよね。
という事で・・・!オンタケ直前ですが!ついに手に入れたこのポールをレビューしたいと思います!
EVADICT 超軽量折り畳み式カーボン製トレッキングポールのレビュー
◆スペック
重量 282g(110cm)
収納方式 三段折りたたみ式
シャフト材質 カーボン
グリップ材質 100% 発泡EVA
ストラップ材質 100% PET
石突材質 炭化タングステン
価格 17,900円
上のスペックでは110cmのものを表記しましたが、今回購入したのは120cmです。
結論から言うと110cmでも良かったかも。
素材はごく一般的なULカーボンポールの構成です。
カーボンポールには布のように織ってあるカーボン繊維を重ねていって固めたものと、溶かしたプラスチックの中に小間切れのカーボン繊維を溶かしたものを押し出し成形した物が有りますが、ほとんどの場合は後者の方が高価かつ、軽量で丈夫に仕上がります。
これは後者の、高価な作り方のものですね。
重量もトップクラスに軽い。
パッケージは最近流行りの簡易包装。
というかこの時点で軽い。届いた時点で軽すぎる。あとカッコいい。
収納袋も付いてきます。
これはあくまで収納用。アクティブに移動する時には使えないかな。
ちなみに、まとめておく用の面ファスナーも付いてきます。
場合によっては、これをトレイルに持っていく事もあるかも。
こうやってまとめられます。使い勝手は悪いので、走っている時には使わないかな。
メーカーもそれを想定してはいないと思います。
実重量は・・・
なんと120cmで143g!!ペアで286gは、競合しているディスタンスカーボンZよりも6g軽い。。
グリップは2段階に持つことを想定していますが、どのようにも持てます。
私のストラップの掛け方が気になった方も多いかも知れませんが、30時間以上試行錯誤してここにたどり着きましたのでスルーしてください!
ストラップの長さ調整は引っ張るだけなので楽。余った部分は面ファスで貼り付ける感じですが、ちょっとここだけチープ。しかしこれが使い勝手は良いと後で気づく。
バスケットは柔らかいタイプ。
丸い溝がきってあって、そこにシャフトが嵌って収まります。
ただ、ゴムキャップを付けると干渉して嵌らなくなります。
これはちょっと嫌。
ちなみにゴムキャップは付属しませんが、市販の物ならだいたいポン付け出来ると思います。
わたしはこれが家に有ったのでそれを使いました。
で、肝心の収納機構の確認。
内部のリードがテーパーになっています。
だから、軽い力でひっぱるだけで簡単に接続完了。
上の写真、娘に手伝ってもらいましたが、初見の小学生の娘でも全く問題なく、力も必要なくセッティングできました。
うわ、カッコいい。
めちゃくちゃカッコいい。カッパーっぽいゴールドがすごく良い。
このカラーリングは日本人には考えられないかもしれない。
惚れ惚れする。
そして収納時は、ここのスナップボタンを押し込むと簡単に戻ります。
ここまでのところ、かなりアタリだな、という感触。
「わかってるなー」とか「作り良いな」とか、そういう感想ばかりです。
あとカッコいい。それが一番かも。
しかーーし!!やはり使ってみないと分かりません。
という事で。
実使用レビュー
早速、しばらくの間、使ってみました。
オンタケ前の追い込みの時期。いつものコース・ロード&トレイル。
使用感
以下、175cmの私が120cm使用しています。
以前紹介した3fulgearやleki系のしならない、硬いカーボンではなく、結構しなるカーボンです。
ちょうど同じ時期にミズノのカーボンのテニスラケットも購入したのですが、力の伝わり方はそのカーボンと似たような印象を受けました。
しかしとにかくめちゃくちゃ軽い。
接合部に微かにガタを感じますが、多分レビューするつもりで使わないと気付かないレベルだと思います。
まあ、これは主観、というか使ってみないとわからないと思うますが、スルスルと前に出ていく、というか、重量バランスが良いのか、腕振りを追って、スムーズに前に行ってくれます。
力が要らない。
3Fulgearよりも実重量は重いのに、使用中はめちゃくちゃ軽く感じます。
ただ、その軽さも有って、やはり他のカーボンポールと同じく、怖くて岩場で挟んだらイチコロだろうな、という気はします。上りでも挟みそうな岩場は使わないほうが良さそうです。
機能性
収納・展開が本当に一瞬で終わります。
これは凄い!
走りながらでも、継ぎ目を合わせたりせず、ただグリップ側と二段目を逆に引っ張るだけで一瞬で完了。
折りたたむ時も全く見なくてもボタンを押すだけ。
これまでのポールたちで感じていた、収納・展開の面倒くささを全然感じません。
また、ストラップの長さ調節もスムーズ。
面ファスナーで止めるだけ、というのはブラックダイヤモンドやlekiの競合品に比べると、ぱっと見、チープに見えますが、使い勝手的にはこれが正解な気がします。
グリップも、平地と急登で持つ場所を変えられるのもやっぱり良い。
特に、短い方のグリップもしっかり握れる作りなulポールは多分これだけ、唯一無二です。握る、というか実際にはストラップに力は掛けるわけですが、コントロールしやすい。
先ゴムが付属していないのはちょっといただけませんが、無しでも、小さなバスケットが有るのでぬかるんでいても大してめり込まない、というのも良い。
使い勝手は正直満点です。
耐久性
まだ40キロ程度しか使ってないのですが、それでも傷は付きにくく、グリップもベトついていかない素材に思います。
ただ、軽量トレッキングポールはいつもどこかで誰かが折っている、というような破損の多いものですし、このポールも同じようにテコの原理が働くような力をかければ一発で破損しそうではあります。
ガレ場はイケるとしてもゴーロ帯を走ったりするときは必ずしまうようにしたほうが賢明です・・・。
とは言え、体重63キロ(宣言通り5キロ落としましたエッヘン)の私が思いっきり一本に体重をかけてもビクともしませんから、普通の力のかかり方で折れることはまずないと思います。
まとめ
良い点
- 軽い(120cmでペア286g)
- 暗くても展開(2秒以下)・収納がカンタン
- 持ち手が長く、しっかり持てる場所も二段階ある
- 少ない力で前に出せる!
- カッコイイ!!
良い点はほとんどすべて、ですが、とにかく気が利いている、というか使い勝手が徹底的に良いのはデカトロンの商品の共通の特徴ですね。
2段階でしっかり使えるグリップ、収納・展開時の使いやすさは感動ものでした。
また、文章では伝えにくいのですが、スーッ、スーッと前に行ってくれるのはとても良い。重心バランスなのか軽さなのか。
一言で言うと、めちゃくちゃしっくりきました。
悪い点
- バスケットが取り外せない
- 交換パーツが販売されてない
- 先ゴムを嵌めるとバスケットの溝に収納出来ない
- ストラップの調整部がチープ
バスケットや先端パーツは、おそらくお湯で温めれば外れる接着剤だと思います。
ただ、外したところで交換パーツがブラックダイヤモンドやlekiの様に販売されてないので、交換することは出来ません。
もちろん、そこまで使い込むまで超軽量カーボンポールが無事でいる、というのはあまりないかも知れません。
普通の人は先端パーツ交換するほど使うことは無いでしょうし。
市販の先ゴムはだいたい装着出来ますが、そうするとバスケット溝に収納する時にポールと干渉し、嵌められなくなります。
これは微かにストレス。
また、ストラップの調整する方はブラックダイヤモンドの様にしまっておける方が良かった・・と思ったんですけど、あの方式だと若干手間でレース中に調整するとイラッとするかもしれません。
めちゃくちゃ似ているディスタンスカーボンZよりも120cmで一本あたり4g軽くなるわけですから、こだわる方にはこれかかなりメリットかも。
総評
総合的に考えて、素材・作り・デザイン・・トップクラスだと思います。
これで他のメーカーより3割以上安い、というのは、やはり卸売会社を通さない強みでしょうか。
というかデザイン。
本当にデザインカッコイイですね。私の中ではダントツです。
これは実際に見て欲しいくらい。
もしオンタケで私に気付いたら間近で見てやってください。
さて。
・・決定。
OSJ オンタケ100マイルはこれで行こうと決めました!
最後の1ピースが嵌った気持ちです。
持ってるだけでも気持ちがアガる!!
あとは本番。このポールを使えるのが楽しみです!