発売開始前から話題の「世界最薄」
エバニューの新作として既に発表されていた表題のエバニュー apex cup t0.2。
市販のチタンカップとしては世界最薄の0.2mmのもの、とあって、既に国境を越えて世界で話題になっていました。
世界中の多くのチタンカップは0.4mm厚。
そんな中、エバニューは0.3mmのチタンカップ・クッカーを開発し、他の追随を許さない軽量性を誇ってきました。
これまで人気だったのが400FD(50g)と570FD(55g)。
勿論この二つの軽さも充分凄い。
それにスタッキングしやすいサイズ感や剛性感など、とくにウルトラライト指向の登山者には人気です。
そんなエバニューが更に0.1mm薄いチタンカップを出す・・・!ということで、ファンは期待して待っていたのです。
しかし、例年通り(?)いつになっても販売されず。
これは売る売る詐欺か・・・?
などと思っていたら、5月に突然、一斉に販売が開始。そしてどこもかしこも即売り切れ。
そんななか、私の大好きなGRIPSさんで在庫があったので、滑り込みで入手しました!やった!
という事で早速レビューします。
エバニュー apex cup t0.2 レビュー
サイズ:外径91×内径87×深さ57mm
容量:300ml
質量:29g
素材:純チタン(国内製造)
生産国:日本
エバニューのチタンカップにしては珍しく、箱に入ってきました。
他のカップに比較すると割高ですからね。
ブランドゴロなんかはサンドブラストっぽいですね。
カッコいいかどうかは人の感性だからわかりませんが、「0.2」「made in japan」が誇らしげで良いです。
早速重量測定、じゃん。
驚異の重量、実測25G!!
めちゃ軽いです。
圧倒的です。もちろん、ダントツで世界最軽量。
内側を覗くと、プレス焼けの跡がありますね。
まあ仕方ない。簡単な作業ではないですし、調整で消えるものではなさそうです。
仕様だと思いましょう。
剛性感は、正直、公式の動画で言っているほどはありません。
ベコベコです。
ただ、私はベコベコなの大好きなんですよね。へこんでいて、ひしゃげているようなクッカーが好きなんです。カッコいいんです。
そういう意味で、嬉しい。
そして、エバニューがこだわった、という、110缶とのシンデレラフィット。
確かにこれは凄い。
110缶の底の巻き返し部分の間に少しだけスペースが空きますが、これは錆移り防止、とのこと。
110缶が錆びたことはないのでわかりませんが、適当な人にはありがたいでしょう。
400FDとスタッキングするとこんな感じです。
更に570もツライチになります。これは凄い。無駄がない。
110缶と同じサイズなので、世間のあらゆるカップにスタッキングできます。
逆に、ウィルドゥのフォールダーカップを入れる事も出来ます。
スッキリ。
水を入れてみました。
グツグツ煮ることが出来るのは230gくらいまでですか。
すりきり・・・というか並々と注いで340gくらいです。
うん?そうか。よくかんがたら。
まとめ
良い点
- 世界一軽い
- スタッキング性が優秀
悪い点
- サイズ感が微妙過ぎる
- 取っ手が無い
世界一軽いのは凄いです。ハッキリ言って、他のメーカーは相手になりません。
スタッキング性が優秀なのも素晴らしいです。
しかし、そっちに合わせすぎて、超微妙なサイズ感になっている気がします・・・。
この容量だと、食べ物の器としては使えません。
お湯だけを沸かすにも、容量不足でカップ麺・袋麺系のお湯は沸かせません。
アルファ化米や日清のカレーメシ、完全メシ、あとはコーヒーやココアの分くらいしかお湯は沸かせません。
逆に言うと、夜にカレー飯を2袋、朝にカレー飯を1袋食う、しかもジップロックの中で。
みたいなガイ〇チな人には最適かもしれません。
つまりOMMに出る様なおまえらには最高かも知れません。
なんといっても25g!!
ただ、問題がもう一つあって、取っ手が無いんですよね。
ポットリフターありきの運用をしている人には良いかもしれませんが、取っ手が無いというのは私にはかなりマイナスポイントです。
とりあえず手持ちのシリコンバンドがそのまま使えるので装着しました。
もちろん、エバニューが公式に推奨しているものなのでピッタリです。
しかしこのバンド、7gも有るんですよね。
つまり、25gのものを32gで運用しなければならない、という微妙な事態です。
だったら同じ25gで取っ手付きのウィルドゥのフォールダーカップでいいじゃん、安いし。となってしまいます。
そう、だから微妙なんです。
ラーメンや簡単な調理する人には、エイペックスカップ0.2単体では不可能なので、最低でも400FDかなにかと一緒に持っていく必要があります。
しかしそうなると湯沸かしはそっちですればよいので、ウィルドゥのフォールダーカップの方が軽いし最適なんですよね。
だから、「カレー飯しか食わねえよ俺は」という特異な人以外にはあまりメリットの無いものだな・・と。
まあ単純に、110サイズのOD缶のカバーだと思っても25gはさほど重くないし、何かの時に湯沸かしにもカップにも使える、という事なので、カバーとして持っておいても全然良いと思います。
・・それにしては高いけどね!!