中国のクロスカントリー大会(地図を見るとほぼトレランに近い)で、21人が死亡する事故がありました。
中国共産党機関紙・人民日報(電子版)は23日、西部の甘粛省白銀市で22日にクロスカントリーの大会があり、途中で天候が急変し、参加者の体温が低下するなどして21人が死亡したと報じた。大会には172人が参加、8人が軽傷を負い、病院で治療を受けているが、命には別条がない。地元当局が状況を調べている
事故はもちろん誰も想像しない不運がきっかけで起こる事ですが、その被害が大きくなるのには原因があります。
それが事故で亡くなった個人か、それ以外の選手か、運営か、国か、世界か、はたまたこの地球なのか。
それは多分、ケースバイケースですが。
とにかく、トレランの大会なら、必携品を定めたなら必携品はゴール直後に表彰選手だけでもチェックすべきです。
必携品も、ツエルト必携とかにすべきでは。
ツェルトでなくとも、例えば今回の事故で、全ての参加者がSOLエマージェンシーヴィヴィを持っていたら。
死者は出なかったのでは、と予想します。
山で大量遭難が起こる時は、雪崩以外では天候急変なんです、それは世界中のどこに行っても一緒なんです。
その天候急変するエリアで行うスポーツにしては、それに対する準備が少なすぎるのは絶対に問題なんですよ、現状。
「はいはい、お前自分が昔言ってたヤマナメそのものじゃん」
って言われるかもしれませんが。
そうです、ヤマナメです。ヤマナメから一言言上させていただきます。
もうこれは以前からずっと思っていました。
上下雨具持って、着替え兼用ののウールシャツ一枚持って、ツエルト持ったって、現代なら600g程度ですよ?何十キロも山を走ろう、っていうのならこれくらいの装備はあってもいいでしょ、とずーーーーっと思っていますし、恐らくほとんどの普通の登山者はそういう感覚だと思います。
起こるべくして起こった事故、という見方も出来ますよね。
いつか世界のどこかで起こっていた。
これを機に安全な大会運営に舵を切れないなら、トレラン大会なんてこの世から無くなってもいいと私は思います。
ずーーーーーっと燻っていた想いですが、このブログを読んでくれているのはトレラン系の人が多く、なんとなく書きづらいので書けなかったけど。
ほとんどのトレラン大会は山を舐めすぎですよ。
いや違う、参加者を信じすぎなんだな。
「当然自立したトレイルランナーとして最適な装備を整えてくる」と思っているんでしょう。
しかし、「出来るだけ軽量化して高順位を狙いたい」んですよね、みんな。
そんなもの、どんなスポーツでも、そうだと思う。
だから、安全装備に関しては、ギッチギチにルールで固めるしかない。
ルール違反を犯したら、以後数年、レース参加禁止、くらいで良い。
なんか最近、トレランではファッショナブルさや、速さみたいのばかり語られて、嫌気がさしてきていたところにこの事故。
こんなに人が死ぬなら、このスポーツの大会はこの世に存在しなくてよい。
続けたいのなら安全対策をもっと講じろ。これが社会一般の味方だと思う。
ホント、勘違いしちゃいけないのは中国だから…とかじゃなく、「日本の大会でもこうなっていた可能性のある大会なんて五万とある」ということですよね。
ビビリの私の感覚からしたら、そうです。
今回亡くなられた21名の方の家族、とりわけ残された妻や子供たちの事を考えると・・。ご冥福を。