雲の平山荘のオーナー、伊藤次郎さんが、「山小屋ヘリコプター問題」というレポートを公開しました。
個人的には全部読んで頂きたいんですが、簡単に要約しますと、
- 山小屋に物資を輸送する航空会社が少ない&更に少なくなっている
- 今後も輸送費は膨らみそう、そしてひょっとしたらなくなりそう
- これまでの形で山小屋を経営するのは無理がある。
私はこのレポートを読むまで、このような事態だ、などとは思いもよりませんでした。
どころか、北アルプスの登山口の駐車場はもっと増やすべきだと思っていたし、山小屋が増えても良いのでは、などと思っていました。
しかしながら、山ではサービス過多、登山者増加、ヘリ操縦技術を持った労働者人口の減少などから、今後、物資が不足する事態に直面しそうです。
そもそも、先ほど上げた、北アルプスの駐車場問題から見ても、今、かなりの人間が山に、特に人気の北アルプス、南アルプスに向かっていると考えられます。
それでも山小屋は商品価格、宿泊費はそのままで、下界のホテルと比べてもさほど変わらないサービスを受けられる小屋さえあります。
特に体力のない、昔であれば山にはいなかった層(子供、老人)にとっては必須の施設となっています。
ヘリは飛ばない。
その時、どうするか。
一つは、ヘリ輸送料金の高騰に合わせ、宿泊費などの価格を上げる事だと思います。
私は小屋の飲食料金は今の2~5倍くらいでも良いと思っています。
宿泊費1万円、1食5000円くらい。そのかわり、どの小屋も趣向を凝らした料理を作ってもらう。
テント泊代も、残念ですが2000円くらいまでなら値上がりして当然だと思うんです。
平日は今のままで。
休日は3000円くらい取っても、恐らく客足にはそう響かないかもしれませんがそれは・・。
山のオーバーユース問題
私自身、走らない登山をずっとやって来ましたし、トレランより昔のクライミング歴の方がまだ長いです。
今、登山環境が格段に進歩し、登山者は技術が未熟でも、体力も無いままでも北アルプスなどの山岳地帯深部に入ることが出来ます。
最近では海外(主に台湾、韓国)からの登山者も多く山に入っています。
この流れが進むと、以前はトレーニングなどに使われていた人気の無い低山は荒廃が進み、逆に人が集中する人気の山は、オーバーユースで様々な問題が出てきています。
海外の人気トレイルの様に入山数を制限したりしていますが、やはりこれ以上の登山者の集中は避けるべきだと思います。
上高地や北沢峠の様に自家用車の乗り入れを禁止し、バスで入山者数を管理していくのが、現実的な方法でしょうか。
またそれだけではなく、表銀座や槍・穂高、北岳などの超人気の山小屋は、もっとずっと料金を上げ、ヘリ輸送の資金源とすhる事も出来るのではないでしょうか。
個人的には超嫌ですけどね、値上げは。
でも正直、一部のトレランレースの料金を考えたら、ずーーーーーっと上げても良いと思いますよ。
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