- OMMで使用するウルトラライトなランタンを検討
- モバイルバッテリーとしても使える軽量ランタンの候補
- スルーナイトTS2のレビュー
- スルーナイトTS2のここが良い
- スルーナイトTS2のここが悪い
- 番外・有名な中華ライトメーカーとスルーナイトの立ち位置
OMMで使用するウルトラライトなランタンを検討
2022年11月のOMM奥美濃の準備というか、ギア漁りを勧めています。
本当はテントなど大物を色々と買い揃えているんですが、まだテスト泊に行けていないのでそのうちに上げます・・やる気があれば。
OMMは一泊装備、水以外の全てを自分で持ってのレースになりますから、快適性の軽さとコストのバランスが大切です。
ランタンなんて持たない、ヘッデンで良い、という人も多いと思いますし、ヘッドライトやハンドライトに被せる事でランタン化するシェードもあります。
もちろん、アクエリアスのペットボトルなんかに光当てるだけでも良いっちゃいいんですが。
いやでも、最近はモバイルバッテリーにライトの付いてるものが多数ありますし、「もしかしてモバイルバッテリーにもなるランタンってあるんじゃね?」と思って探したらありました。
モバイルバッテリーは必ず持っていきますから、スペースの点でも重量の点でも嬉しい組み合わせ商品です。
モバイルバッテリーとしても使える軽量ランタンの候補
ブラックダイヤモンド モジチャージングステーション
まず真っ先に考え付いたのが、登山用途のランタンの王様、モジのモバイルバッテリー兼用バージョンのモジチャージングステーション。
最大光束・・・250lm・・すごいけどこれはどうでも良い。必要なのは調光機能なんですよね。じゃないと長時間使えないし。それがある。電池容量は5600mAhです。
丁度私のpixelを一回充電してライトもテント内の必要光量で一晩は余裕で持つくらいでしょう。
大好きなブラックダイヤモンドだし、使わなくなってメルカリに流しても値段がしっかり付くので良いのですが、430gの重さとφ8.5×11.5cmの大きさで断念。
アマゾン人気No.1のモバイルバッテリーランタン
次に検討するのはもちろん、アマゾンの人気ナンバーワン商品です。
アリエクでもブランド・メーカー違いで大量に扱われている物。多分、世界で一番多く作られているモバイルバッテリー兼用ランタンです。
照度調整可能、5200mAh、φ7.5×8.5cmとすべて良い。値段も実売で2300円以下、とかなりお買い得。
悩む。
新進気鋭の日本ブランドPEAKS&TREESのミニランタン
日本のファブレスメーカー・ピークスアンドツリーズのミニランタン・ハンドライトです。φ2.7×12.5cmとかなりコンパクトなんです。
ハンドライト、モバイルバッテリーとしても使用できます。
お値段も3000円以下。
しかし、2500mAhとスマホ一回充電も出来ない容量と、下方向に光が拡散しないので吊り下げで使えない。
そして、恐らく同等品の中華メーカーの品が半額の1500円くらいで売っている・・・萎えますね、ロゴだけ違ってジャパンブランドです、みたいなのは。
という事でこれも止めました。良い商品ですが。
スルーナイトTS2
で、今回たどり着いたのがスルーナイトのTS2。
φ3.1×10.7cmという超小型。
わずか105gという軽量性。
三段階調光可能。
5000mAhという大容量。
マグネットにより金属部分に設置可能&カラビナフック付き。
しかもしかも、電池だけでモバイルバッテリーとして使用可能なんです!これは素晴らしい。
値段も4000円以下、セール時は3000円近くになる事も。
と、数字だけなら超優秀なので購入してみました。
あくまで数字だけなら、です。実際に使ってどうか・・・?
スルーナイトTS2のレビュー
到着・外観
パッケージはなかなかよい。
同価格帯の日本製に比べたら圧倒的に高級感ある。
日本製はホントパッケージどうにかしたほうが良い。ホームセンターのネジみたいなパッケージはいい加減やめろ。
本体もなかなか良い・・・が、外殻がプラなのが微妙。中華製としては並レベル。ダイソーよりはずっと良い。
お尻の部分がマグネットになってて、金属部分にくっつく・・・だけじゃなく、ここに付けるフックも付属。
さらに、モバイルバッテリーとして使う際のプラグ一式が付いてくるのも良い。
いちいち差し替えなくて良くて便利。
早速トラブル・・不良か?!
早速充電してみよう・・・とPCのUSB3.0に挿してするも、半分までしか出来ない。
何故だ・・・?
こういうときは低電圧で充電する、というのがセオリーなので、USB2.0に挿し替える。
そしたら充電出来た。
その後はどちらでも充電可能に。
しかしUSB3.0まででしか充電できず、急速充電に対応してないので、かなり時間は掛かる・・・。
まあいい。
許容範囲。
ちなみに電池のボタンの3秒押しで、残量はわかる。
ここからスマホ(容量約3000mAh)に充電、その後一晩付けっぱなしでも電池残量は一つ点灯してました。
その後更にスマホに25%くらい充電出来たので、実容量も4000mAhは確実にあると思う。コレはかなり良心的。
スルーナイトTS2のここが良い
ここは潔くリストで紹介。
・汎用性のある多機能21700バッテリーがついてくる
・軽い・小さい
・電池の持ちが良い
・光の演色性が高い
期待以上に良かったのが演色性です。
この小ささで・・というかLEDライトで、ここまで暖かいランタンっぽい光があるのはあまりありません。雰囲気アリアリです。
スルーナイトTS2のここが悪い
耐久性に不安が・・。
電池にUSB-Cや安全回路などが取り付けられているのですが、ライトユニットのL字の構造がどう考えても不安。
付けたり外したりでライトユニットだけじゃなく、メス側にも負荷がかかるので絶対に良くない。
ばかりでなく、他の機器への充電中、ここが超発熱するので、本当に危険です。
室温約20℃で恐らく70℃くらいまで上昇(1秒は絶対に触れないくらい)したので、夏の炎天下で他の機器に充電するのは危険です。
ですし、恐らく耐久性も低下します。UPCですら80℃超えると性能を制限するように出来ていますし、設計温度100℃なんですが、たぶんそこまでいきます(汗)
モバイルバッテリーとして使う際は本当に注意。あと、溶けやすい物や有機溶剤のたぐいは近くには絶対においてはダメですね。
バッテリー側に熱を伝えると破裂する恐れがあるので、トップの電極側に熱を逃がすしかなかったんでしょうけど・・・。
また、ネット上で故障報告の多かったのがこのフック。
このマグネットがすぐに剥がれる、といった被害が多発しています。
更には、マグネットが逆に取り付けられていて、反発しあって装着できない、という初期不良も初期は多発していたようですw
とにかく、他にも故障報告は多々ありますから、高級ライトは簡易構造のハンドライトに対する様な耐久性を求めるものではないです、絶対に。
そういうものは以前紹介したような、シンプルなものを選ぶのが正解です。
番外・有名な中華ライトメーカーとスルーナイトの立ち位置
ハンドライト界隈で有名な中国メーカーと言えばFenixとOlightです。
どちらも10年以上前から頭角を現し、今では世界的な知名度を誇ります。
特にフェニックスは昔から本格指向で、かなり前からアメリカでは日本メーカーよりも信頼性においても性能においても高い評価を得ていて、価格も日本製のものより高いです。
Olightは最近凄くWeb広告を出しているので、最近出て来たと思っている人もいますが、結構前から日本のメーカーよりずっと売っている会社ですね。
もちろん、競争激しい中国ですから、新進気鋭のメーカーも出てきています。
更に品質と性能に拘って、SUREFIREなんかの高級ライトメーカーに挑戦しています。
マニアの友人曰く、「とにかく爆熱」だそうですが・・。
そしてスルーナイト。
歴史としては2009年からの会社なので、恐らくアメリカや日本の下請けメーカーとして始まったんだと思いますが、いまではオリジナル商品の製造販売がメインになっているそうです。
といっても、製造自体は今は別の会社・工場がやっている、との情報も。
スルーナイト自体は50人程度の会社ですから、たしかに製造までは出来ないと思いますが。
ただ、他のメーカーの様にライト自体の進化と進歩が著しい、というわけでは無く、活路を多機能リチウムイオン電池に求めているような気もしますが・・。
個人的には今回の製品を見る限り、今のままだと厳しいのかな・・と思いました。
コンセプトやパッケージはさすが、という感じですが、品質はアリエクで送られてくるライトたちと大して変わらないというのは、一流メーカーになるには力不足ですしね。
しかしこのランタン自体は汎用性も高く、とても良い商品でしたので、オススメです!