昨年から一部で話題になっていた、自然公園法改正でのトレラン規制ですが、今回は見送りになる様です。
環境省が検討中の自然公園法改正案の全容が10日、判明した。国立公園や国定公園の一部地域で、クマなど野生動物に餌を与えることを禁じた上、30万円以下の罰金を科す規定を新設する
(中略)
環境省は、山中を走るトレイルランニングや小型無人機ドローンの規制も検討していたが、今回の改正では見送る。
クマに餌、罰金30万円 国立、国定公園の一部地域 - 社会 : 日刊スポーツ
トレランに関しては2014年頃から鎌倉を始め、日本の各所で規制への動きが出ていました。
2015年に環境省が国立公園内のトレイルランニング大会の取り扱いについての指針を出しましたが、特に人気の観光地化されたトレイルでの迷惑行為・トラブル・苦情が絶えず有ったようで、各種陳情も有り、今回の自然公園法改正のタイミングで議題に上がったそうです。
同じく規制の議題に上ったドローン、MTBもそうですが、新しい事、特にマイノリティというのは、嫌悪感を持たれやすいものだと思います。
ただ、それを一概に法律で規制してしまう・・・というのはちょっとなあ、と思っていましたから、朗報と言っていいと思います。
しかし、マナーが悪いランナーがいるのも事実らしいです。
といっても、私の走る山域なんてランナーどころか登山者ともほとんどすれ違いませんから、実情はわかりませんが・・。
マナー、マナー、と言いますが、環境省の出している指針(レース中以外も以下参考に守って欲しい、としている)
- 登山者等の一般利用者を尊重し、レース中においても配慮 を心掛けること
- 登山者等とすれ違ったり、追い抜いたりする場合は、丁寧 な声掛けを行うこと
- 設定されたコース以外は走行しないこと
- トイレはできるかぎり所定の場所で済ませること
- ゴミは持ち帰るか、所定の場所に捨てること
- ストックはキャップの付いた状態で使用し、使用を認めら れた区間のみでの使用とすること
- 登山者等とすれ違う場合は、登山者等を優先させること
- 集団走行、並列走行は行わないこと
- 夜間に走行する場合は、反射板、ライト等を着用すること
こんなのは当たり前の事です。マナーというよりも、ルールですよね。
安全と環境保護の為のルールです。
この程度すら守れないなら、規制されても仕方が無い。
高尾山や富士山を歩行者スレスレに爆走している動画とかを見ていると、トレラン愛好家の私ですら規制した方がいいんじゃないか、と思ってしまう。
最近気づいたのですが、ただのランナーですら嫉妬から嫌悪されがちなんですから、トレイルランナーなんて、ちょっと世論が傾けば、毛嫌いされるのが目に見えています。
オフロードモーターサイクルの様に完全に悪者扱いされる前に、なんとか自分の遊び場を守る意識を持ちたい、と思いますね。
やはり、サーファーたちが地道なビーチクリーン活動によってその居場所を獲得してきたように、私たちもただ走るのではなく、せめてゴミ拾いくらいはして帰りたいものです。
私の様なローカルトレイルに人がいない者は、山道整備に励めばいいし。
荒れ果てていっていますからね、不人気低山は。
エマージェンシーキットを常に携行して、何かあったら救助活動の一助が出来ればなおいい。
「この登山道はトレイルランナーがいるからキレイだし安心だ」と言ってもらえる未来があれば、それは素敵な事だと思います。