凄いバズってる
先日のパタゴニアdisられた時の事を書いた記事が断続的にバズっています。
上の記事を引用して頂いたブログ(これは嬉しい)が更にまとめサイトに引用されてまた更にそのサイトの記事が引用されて・・・って意味不明な事になっているしこのブログのアクセス数増えてねーじゃん!!
あと反応も凄い。
色々言いたいけどバズり税だと思ってガマンしよう。
でも酷い個人攻撃は見かけたら記録に残してあるのですぐにツイート消したオマエ、2度目はねーぞ。
ちなみに、私はパタゴニアは家族で50着以上、ノースフェイスも登山ウェアをはじめ20着以上は買ってきたし、韓国ブランド服も持っていますからね。
ダサいと感じたうえでもそれを味わって楽しむのがファッションだろ。
私の青春時代なんてほとんどの人に笑われるようなファッションだったけど、それでも雑誌に載ったりしてましたからね無駄に。
ダサい、みたいな主観なんてそんな程度の曖昧なもんだと思います。
ファッションなんて自己満足なんだから、安心してみんなで好きな服着ましょう。
流行も無視はしない方がいいとは思いますけどね。
ポーターもなのか・・・
で、反応の中で「息子に聞いたらPORTERのカバンもめっちゃダサいらしい」みたいのが複数あって驚きました・・・。
こういうの途轍もなく流行ったんですよ、昔。
驚いたけどよく考えたらポーターは生まれてこのカタ、一度も欲しいと思ったことないしどうでもいいや。
だって昔から手提げは革が好きなので・・。
しかし、ポーター、吉田鞄って、素材はまあ物によりけりなんですが、作りはめっちゃ良くて。
吉田鞄はコムデギャルソンのバッグのほとんどを製作していることで有名になって、その後にポーターが大ブームになったんですけどね。
とか知ったかぶって書きましたけど、つい先日、ギャルソンの店員さんに教えてもらうまで知りませんでした・・・。
定番のリュックの繋がりの話
そんな吉田鞄が作っているギャルソンのバッグと言えば、珍しくロングセラーの超人気リュックがあるんです。
これ。
めっちゃシルエットが美しい。
常に品薄、プレミア付いてて、買うのが大変です。
これ、実はパリのギャルソンが以前あったショッピングビルの向かい、というか同じ敷地内にあったバッグブランド「エルベシャプリエ」のオマージュだそうで。
デザイナーの川久保玲さんが気に入って通っていて、エルベシャプリエに了承を得て、似たシルエットで、かつギャルソン流に味付けされたリュックを製作したそうです。
真似するにしても凄くリスペクトを感じるやり方で良いですよね。
エルベシャプリエって舟形のトートバッグが有名で、これも世界中で人気になって今もシルエットをそのままパクったトートバッグはごまんとあります。
そのエルベシャプリエが他にも長い事作り続けているのが、このリュック。
なんでもないかまぼこ型なんですが、背負うとシルエットが美しすぎる。
このエルベシャプリエのリュックですが、これも元ネタがあって。
それはなんと、元祖カマボコ型リュックを作ったアウトドアプロダクツ。
エルベシャプリエは初期のみアメリカで製作し、その後はフランスでの生産をポリシーとしているんですが、リュックだけは今もアウトドアプロダクツに依頼しているんです。
アウトドアプロダクツとしてはもう自社ではほとんど売ってなかった元祖カマボコ型リュックに似たものを他社が発注し売り続けてくれているのは嬉しいでしょうね。
と思ったら日本の某社がアウトドアプロダクツのライセンスを獲得し、アウトドアプロダクツはアジアでは今現在カマボコリュックをごり押ししています。
それが私たちがショッピングセンターで売られているのを目にする、アウトドアプロダクツのあのリュックです。
ほとんどアジアでだけ売っているみたい。
作りは良いし、素材はコーデュラ1000何で間違いなく物は良いんですけどね。
私達世代が見ると、見慣れ過ぎている形で、どう見てもダサいんですけどね・・。
これも世代間ギャップですが、今の若者達には見慣れていない分、逆に新鮮みたいで、大き目のバッグを背負うのが少しだけ流行っている・・・というか流行らせようとインスタで色々なキャンペーンをしていた形跡がありました。
これはギャルソンのメンズリュックを背負うのがオシャレピーポーの間で人気であることの逆オマージュみたいで面白い。
元祖はアウトドアプロダクツだからギャルソン側も文句は無いでしょう。
アウトドアプロダクツは今は表参道にフラッグシップショップを作ったり、セレクトショップとコラボしたりして、かなり力を入れてブランドイメージを構築している最中みたいです。
販路はしまむらとか低価格帯のお店なので、結局田舎者を騙して売るスタイルな気ががしてアレですけどね・・。
日本人って蘊蓄大好きよね
しかし、日本人は本当に歴史が好きというかうんちくが好きというか。
私はオシャレってシルエットとか色とか素材とか、そういうのを感性で楽しむのが面白いと思っているんですが、一つ一つのアイテムの歴史とか値段とかブランドからの文脈でオシャレを語る人も多い。
中でも「元祖」みたいなものに惹かれる人が多い気がします。
特に日本の商社さんは、アクアスキュータムとかマッキントッシュとかバブアーとか、更には今回のアウトドアプロダクツみたいな誰も見向きもしなくなったブランドを掘り起こすのはは本当に上手いと思う。
マッキントッシュもバブアーも日本の売り上げで復活したんじゃないかな、と思っています。
日本人は良く言えば長く続いている物を大事にしますからね。
レッドウイングとかカーハートみたいなアメリカン・ワークウェアをファッションとして扱ったのも日本人からじゃないでしょうか。
でも底にはやっぱり忘れかけられていたブランドやメーカーに対する敬意がある程度はあると思いますので、作る側やライセンスを与える側も嬉しいのかもしれません。
ギャルソンが吉田鞄やエルベシャプリエに向ける敬意。
エルベシャプリエがアウトドアプロダクツに向ける敬意。
日本人の古着屋さんがアメリカンワークウェアに向ける敬意。
そういうのって凄く良いと思うんですよね。
そういう意味で、ワークマンとかイオンの様な、丸パクリするだけのアウトドアウェアって嫌だなー、って思っちゃいますね。
しかしギャルソンからアウトドアプロダクツまで繋がるとは・・・。
アウトドアプロダクツに関しては最近マーモットの記事を書くときにちょっと触れましたが、やはり本国のラインナップをそのまま日本で売れば売れるとおもうんです。
これが定価55$とかですよ?!あり得ないコスパ。耐久性は評価高いみたいですし素材もコーデュラの厚めばかり。
陳腐化してしまったかまぼこ型リュックにこだわるよりも、こういう男くさいラインナップのバッグでこの価格帯のブランドは無いので、是非そのまま持ってきてほしいと思います。