先日、50年以上の長きに渡って争われていた川辺川ダムの建設の可否に、一応の決着がつきました。
川辺川ダム計画は1966年、相次ぐ水害を受けて国が発表。賛成派と、アユが生息する清流の水質悪化などを懸念する反対派が対立してきた。用地買収はほぼ完了したが、蒲島氏は08年9月、「球磨川そのものが守るべき宝」として、ダム計画の「白紙撤回」を国に求め、翌年、当時の民主党政権が中止を表明した。その後、国や県、流域自治体はダムの代替案を検討してきたが、費用や工期の面でまとまらない中で豪雨に襲われ、球磨川が氾濫。ダム建設を巡る議論が再燃した。国は10月、「ダムが建設されていれば、人吉市の浸水域が6割減少した」とする検証結果を公表していた。
環境保護の観点から批判的な意見の多くなっていたダム建設ですが、昨今の洪水の多くの場面で、治水へのダムの貢献が再び評価され、ダム容認、ダム推進論が息を吹き返しました。
SNS上でも「日本のダムは素晴らしい!」とか、「ダムは正しかった!」という様な意見が多勢を占める様になりました(特にアホー ヤフーコメント)。
何故かダムと洪水の話から自民が―阿部が―左翼が―、みたいな謎で不毛な政治論争もどきに毎度発展するのですが、クッソ意味がわかりません。
とまあそんなクソみたいなネット上の意見なんてどうでもいいんですが、今後、地球温暖化とともに、更に台風や豪雨は増えると予想されています。
地球温暖化自体が人類由来かどうかはともかくとして、しばらくの間、地球が温暖化して日本には雨が増えるのは間違いなさそうです。
そうなると、やはり洪水対策、豪雨対策、いわゆる「治水」をもう一度考えるべきだとは思うし、お国の偉い人たちも考えていると思うんですよね。
しかし、頭の良い人というのは昔からいるもので、すでにダム以外にも治水に効果的な土木的構造物を考え、作り、実用に至っているんです、我が日本は!
それは、遊水地!です。
え?知ってるって?そりゃそうでしょうよ。遊水地なんて日本中にあるし、実際明らかな高い効果を発揮しています。
よく目にするのは河川の流域に沿って、堤防内を公園や遊歩道、ビオトープとした大規模河川の遊水地ですね。
そう、我々ランナーにとってはトレーニングやレースでお馴染みの場所です。
それ以外にも、低地を掘って運動公園なんかにして、いざという時に水を逃がすタイプの遊水地もあります。
大阪の花園多目的遊水地なんかがそうですね。
私は是非、このタイプの遊水地を増やして欲しい、と考えるのです。
それは何故か?
それは・・・陸上トラックが増えて欲しいからです。
市民ランナーがこれだけふえたのに、陸上トラック、少なすぎますもんねー。
しかも無料で使えるところなんて、数えるほどしかない。別にタータンでなくても良いのですが・・。
自己中心的な理由ですが、それにしても日本は公園が少なすぎる!
用地買収の困難さはあると思いますが、都会であれば大規模な公園が出来れば、間違いなくその周辺の土地の価値も上がるので、うまくやればダムをつくるよりもよほどコストパフォーマンスの高い治水工事となるのではないでしょうか。
まあパタゴニアよろしく、世界中でダムは廃止、廃滅の方向に進んでいますし、日本は人口減少社会。
国土を魅力的にしていく事を優先しても良いのではないでしょうか、という話でした。
おしまい。